インテリアとしての見応えと、収納力。
そして、わがままを言うようだけれど、やはり必要以上の圧迫感は抑えたい。
そんな厳しい条件に答えてくれるのが、こちらのサイドボード。
上下2段に構える収納部と、それらを確りと支える無垢の脚が意匠面でもこの
キャビネットの印象を決定付けていて、華美な装飾はなくともこれだけの美しさを
感じさせられるのだなぁと、改めてデンマークデザインの底力を見せつけられる一台です。
とはいえ、左右の脚のみで重量級の本体を支えることは並大抵ではありません。
箱組みの技術は勿論のこと、素材の質が大きく影響するのは言うまでもなく、その点
こちらのサイドボードの生命線とも言える脚は実に良質なチーク材が使われており、
それを見ると安心してお任せできるというもの。
2段のキャビネットの間に備わるオープンスペースは、作業スペースやディスプレイスペースと
しての役目をきっちりと果たしつつ、背板がないことで生まれる軽快感でこのキャビネットを
大型家具の宿命とも言える圧迫感から解放してくれています。
内部はカトラリートレイとして想定された小引き出しが備わるほか、可動式の棚板のおかげで
キッチンボードとしての役割も確実に抑えており、また、リビングボードとして使う際にも
ステーショナリーやアクセサリー類をたっぷりと、かつ、余裕を持って仕舞い込めるだけの
包容力を持っています。
そのインパクトからは意外に感じるほどコンパクトな幅ゆえ、一間（1820mm）のスペースにも
すんなり収まる嬉しいサイズ。
造り付けで存在感を消す収納とは違った、収納家具自体を魅せられるキャビネットです。