台輪のような、脚付きのような。
台輪の家具は、脚付きのそれと比べてどしっとした安定感が魅力なのだけれど、その安定感を
保ちつつも脚付きの軽快感を兼ね備えるこちら。
巨匠ハンス ウェグナーによりデザインされ、木工作家でもある厳しい彼から熱い信頼を寄せられて
いたRY moblerにより製作されたこちらは、上下段がそれぞれ幾つかのバリエーションから
選べるシステムユニット式のシリーズとして発売され、素材と形式の違いで豊かな
バリエーションから好みのものを作り上げることのできた中の一台。
今回のものは、アシンメトリーな収納部が目を引くチェストと、シンプルで使い勝手の良い
シェルフがセットアップされており、とてもバランスの良い組み合わせ。
ウェグナーのデザインの中にあっては直線を多用しており、扉の構成と相まって非常に
潔くシンプルな印象を受けますが、ほんのわずかに下台縁を削り込んであったり、移動の際に
損傷が出がちな脚部に本体とは異なるオーク材で強度とデザインアクセントを加えたりと、
やはりただで済ませないのは流石のウェグナー仕事。
もちろん、それを請け負うRY moblerの細やかで上質な仕事によって支えられており、
棚板をはじめ、つい手を抜かれがちな隅々まで美しさすら感じさせる丁寧な造り込み。
ある種モーエンセンのそれと近く、とても良いスタンダードとでも表現すべき魅力に
溢れています。
背丈こそあるものの、そんな脚の作りから来る程よい抜け感で、圧迫感というよりも安心感が
表に出ており、空間をしっとりと良質な空気へと誘ってくれます。
チェストとして、ブックシェルフとして、大いに役立つことでしょう。
可動棚:W960 D320
下部チェスト外寸:W1000 D488 H715
抽斗内寸:W937 D425 H114
左上抽斗内寸:W610 D425 H50
右上抽斗内寸:W290 D425 H100
※上下段は背面の金物で簡易的に固定をできるようになっており、下穴が空いておりドライバーで取付できるものとなっております。
現在、
haluta karuizawa instock showroom にて展示または保管中です。