デイベッドでなくとも、寝られるソファがある。巨匠 ハンス・ウェグナーがデザインした数多くの家具。その中にあって、ゆったりとしたサイズが特徴のこちら、GE236。最もポピュラーなひとつであるGE290と並び、ウェグナーのデザイン力、ひいては彼が家具に注いだ情熱を存分に感じられる名作の一つ。このソファの何がそんなに良いって、それはトータルバランス。強豪ひしめく黄金期のデンマークにあって、美しいソファは多くあるし、座り心地の良いソファだって沢山ある。そんな中で236が輝くのは、やっぱりバランスなんです。デザイン、堅牢性、座り心地、そしてランニングコスト。それら全てが◎となると、そう多くはない。けれど。デザインは、木フレームソファならではの軽やかさとともに、ファブリックに包まれたアームゆえの張り包みソファのごとく柔らかなシルエットも持ち合わせていて。そして、すっと横方向に伸びる背面のフレームワークの美しさは、何と言ってもこのソファのもつ象徴的な見所。デザインから目を離すと、やはり日常道具として真価が問われる座り心地。よく比較される290と大きく違うのは、座り心地というより着座感。座面と背もたれの傾斜が鋭い290と比べ、ソファとしてはフラット寄りな傾斜が必要以上にソファへもたれかからず、でも、確実に身体を支えてくれるんです。また、デイベッドでなくとも寝られるというのは、そのフラットな座面とゆとりのあるサイズ、そしてマットレスメーカーであるGETAMA社が生んだ反発力のあるスプリング内包クッションゆえ。身長のある男性だって、まったく問題なし。
さらに、永く愛用する上で忘れてはいけないメンテナンス性。それだって236は、やっぱり考えられていて。各ブロックごとに分かれた6つのクッションは、それぞれサッとカバーを外せて張替えも容易だし、フレーム一体にも見えるアームは下側のボルトを回せば取り外せて。ソファまるごと張替えするのにも、クッションとアームだけ送れば済んでしまい、何なら内部のウレタン材だってスプリングがあるお陰で必要量も少し。結果、張替え時のコストをシッカリと抑える事ができてしまう。えいやっと一度、手にさえ入れてしまえば。丈夫に造り込まれたフレームと、考え抜かれたクッション構造でランニングコストをかけずに快適な座り心地を維持出来てしまうなんてやっぱりウェグナー、そして236というソファ、恐るべし。そう多くない◎の条件を、満遍なく満たしてしまっているんです。フレームは、ウェグナーが愛した量感たっぷりのオーク材。せっかくなら壁につけず、背面が見えるところへ大胆に置いてもらいたいなぁと、そう心から思わせる逸品です。
※こちらのソファは大型家具となりますので、事前に搬入経路のご確認をお願い致します。ご不安がある場合は、事前にお申し付け頂ければアームを外しての配送も可能です。(別途、組み立て費用が発生いたします)詳しくはお問い合わせ下さいませ。