台輪のような、脚付きのような。
台輪の家具は、脚付きのそれと比べてどしっとした安定感が魅力なのだけれど、その安定感を
保ちつつも脚付きの軽快感を兼ね備えるこちら。
巨匠ハンス ウェグナーによりデザインされ、木工作家でもある厳しい彼から熱い信頼を寄せられて
いたRY moblerにより製作されたこちらは、上下段がそれぞれ幾つかのバリエーションから選べる
システムユニット式のシリーズとして発売され、素材と形式の違いで豊かなバリエーションから
好みのものを作り上げることのできた中の一台。
今回のものは上段がオープンタイプのシェルフ、下段が開き扉の収納と、
見せると隠すがバランスよくセットアップされた組み合わせとなっています。
ウェグナーのデザインの中にあっては直線を多用しており、扉の構成と相まって非常に
潔くシンプルな印象を受けますが、ほんのわずかに下台縁を削り込んであったり、移動の際に
損傷が出がちな脚部に本体とは異なるオーク材で強度とデザインアクセントを加えたりと、やはり
ただで済ませないのは流石のウェグナー仕事。
もちろん、それを請け負うRY moblerの細やかで上質な仕事によって支えられており、棚板を
はじめつい手を抜かれがちな隅々まで美しさすら感じさせる丁寧な造り込み。
ある種モーエンセンのそれと近く、とても良いスタンダードとでも表現すべき魅力に溢れています。
背丈こそあるものの、そんな脚の作りから来る程よい抜け感で、圧迫感というよりも安心感が
表に出ており、空間をしっとりと良質な空気へと誘ってくれる。
家具本体のデザインを楽しみつつ、物をたっぷりと飲み込んでくれる、力強い味方です。
可動棚:W959 D319
扉内可動棚:W959 D454
ダボ穴間隔:H30
開扉時の有効内寸:W955 H537
※上下段は背面の金物で簡易的に固定をできる構造となっております。
現在、
haluta karuizawa instock showroom にて展示または保管中です。