50年以上もの時を経てなお、ウェグナーのデザインを見るたび驚かされる。
あ、デザインってもっと自由だったよな、と。
当たり前のように構造面から考えると、面白みに欠ける‘よくあるデザイン’になりがち。
でもウェグナーは、当たり前の大切さを勿論知っていて、それを踏まえた上で
当たり前を飛び越えたデザインをするんですよね。
理に適った構造を大前提に、どれだけウェグナーらしく、立体的で、
それでいて表情に富んだデザインに出来るか。
そして、使い手に寄り添えるか。
このデザインと構造が生まれるまでに、どれだけの時間を要したのだろうと
考えずにはいられません。
コンテナから降りてきたこのテーブルを見て、ATのオーバルなんてあったんだー、と極めて普通な感想を言ってしまいました。1964-1967年と長く製造されたわけではないらしく、滅多に見ない。というか、初めてみた1台です。
ウェグナーのラウンドテーブルで有名どころな1台にAT329があります。脚部はこれとほぼ同じ構造ですが、幕板に角度がついているのはオーバルだからでしょうか。この脚部の接合がたまらなく素敵。意味の無いデザインをしない、ウェグナーの配慮と遊び心が詰まったテーブル。
毎日の食事、もとい家族の団らんを支えてくれる、頼もしい一台です。
チェア差込口:W760-1890 H625
現在、
haluta karuizawa instock showroom にて展示または保管中です。