Finn Juhl(フィン・ユール)の魅力とはなんなのでしょう。
現在ではヴィンテージコレクターの間でも、最高峰の一角として垂涎の的としても認知されてしまった名デザイナー。
一番の魅力としてよく形容されるのは彫刻のような曲線。フィンユールが放つ独自の発想力とその造形力、デザインとしても理に適っている考え抜いた完成美を土台に、ウェグナーなど他の巨匠たちと比べると現存する個体が極端に少ないことが、最近の高騰ぶりにも拍車をかけています。
「Ross coffee table」
デンマークの法哲学者Alf Ross教授のために、フィンユールが手掛けたのでこの名前がついています。
このテーブルをデザインした当時、フィンユールの主な仕事の一つは、家具デザイナーとしてだけでなく、インテリアデザイナーとしての仕事も多々あったそうで。
このテーブルも、恐らくはそんなきっかけで教授自らの依頼で製作されたようです。
まずは目を惹く、キドニー形状の有機的なテーブルトップ。タイルトップのコーヒーテーブルなんかは北欧ヴィンテージでもよく見かけますが、フィンユールはトップにスチールを象眼しちゃうんですね。
そこへ この潔いくぼみを設えると、ここにフラワーベースを嵌めるんです。
マジ天才。
細身のスチール製の脚がこの象眼したスチールを悪目立ちさせない。要所要所はシンプルなディテールなのに、その集合体はこれでもか、とフィンユールを見せつけてくる、他に替えの効かないコーヒーテーブルです。
こちらはフィンユール作品の復刻品を取り扱う、One Collection (HOUSE OF FINN JUHL)製の1台です。実は自社の家具製作の半分は日本で行われているほど、私たちとも深いつながりのあるOne Collection。
2001年からフィン・ユール家具の製造と復刻販売に関する権利を与えられている彼らは、発売当時と同じ品質、意図・そして価値観を大事に崩さず、現在も多くのフィンユール作品を届ける活動を続けています。
復刻の廃盤、というややこしさがありますが、現在はOne Collectionでもチーク材の製造は行っておらず、ましてオリジナルに出会う日など夢のまた夢。
使う美術品。お気に入りのリビング、ソファの前で、フィンユールのコーヒーテーブルをぜひご堪能くださいませ。
現在、
haluta karuizawa instock showroom にて展示または保管中です。