現在もPP Mobler社より取り扱いのあるこちら「PP203」
こちらは、現行品では取り扱いのない貴重なチーク材タイプです。
このチェア、一説によると「”ザ・チェア"を見事にリデザインしたもの」そして「名作をより安価に」というコンセプトのもの製作されたとのことです。
ふーむ、なるほど? と思った私の感想。
背もたれからアームのラインはどことなく似ている気がする。
ザ・チェアほど主張してこない存在感は、より日常に溶け込みやすい佇まいに見えます。背もたれからアームにかけて大きめの曲線を描いているので、腰掛けたときのゆったり感は心地いい。
製作にあたり機械でも表現できる加工を組み込むことで、高度な職人技術が必要なデザインからフォルムを変化させてコスト削減に取り組んでいる。
このコンセプト通りであれば、まさしく有言実行したチェアですね。
背もたれ中央にある「契り」に、あの名作のフィンガージョイント余熱が残っているように見えるのは想像しすぎでしょうかね。
PP203のチェア製作において、販売当初はPP Moblerの販売形態が整っておらずJohannes Hansen社より販売されていた時期もあったようで、異なるプレートが存在しているようですが、こちらは正真正銘、PP Mobler社より製作された個体を示すプレートがきれいに残っております。
デンマークでこの個体を買い付けた際、このチェアはデンマークの国会議事堂で実際に使われていたもので、なんらかの理由での入れ替えで流れてきたものだそうです。
議会場なのかラウンジなのか。いずれにせよ長時間の”座り心地のよいチェア”として、大勢の人に愛されたのでしょう。
普段使いもできて、安楽性にも富んだ心地よい気分で座ることのできるPP203。
座ったことのない方は、ぜひ一度腰掛けてみてください。
張地:kvadrat / Hallingdal6-270
現在、
haluta karuizawa instock showroom にて展示または保管中です。