圧倒的な存在感と、相反するような軽快感が両立するバランスの妙技。
これだけ凄いものが、50年よりも前にデザインされ、造られていたという事。
モダンデザインの黄金期を担った一人、アルネ・ヴォッダーによりデザインされた
こちらのシェルフは、間違いなく自立式ウォールシェルフの最高峰。
細かな造形、量感を重んじて選ばれた素材、どう魅せるかを熟考しつつ、
実用性を備えたシルエット。
そして何より、凛とした立ち姿。
お部屋の空気を変える、実用的なアートといっても過言ではありません。
壁付けでの使用はもちろん、パーテーションとしての活用も考えられた背面は、
量感に満ちた美しいチーク材で彩られています。
また、その立体的な造形ゆえ、日が影ってきたときの陰影には思わずハッと、息をのむほど。
見せるものと、隠すものの両方を収めるべく考えられたこのユニットは、重さのある食器も
収めるのに嬉しい引き戸の収納部、日々よく出番のあるアクセサリー類やステーショナリー、
設置場所によってはカトラリーも収めやすい引き出し部分と、ディスプレイゾーンとして、
ブックシェルフとして存分に魅せどころとなるオープンスペースで構成されており、
各箇所が多用途での活躍にとどまらず、その構成の違いが
デザインの立体感をより強く感じさせてくれています。
この造形美を毎日の生活にさりげなく取り入れる。
そんな素敵な事ができるのは、このプロダクトを形にするまでの熱意があってこそ。
じんわりとそんなことを感じながら、大切に使いたい。
とっておきのシェルフではないでしょうか。