デザイナーでもありつつ、研究者として、そしてデンマーク王立芸術アカデミーの教授として、多岐にわたる活動を行っていたオーレ・ヴァンシャー。

　

彼の執筆した本は、かのウェグナーがチャイニーズスタイルと出合うきっかけとなり、それがYチェアを生み出す一連の動きへ繋がっていったことを考えると、ヴァンシャーなしには様々な名作が生まれなかったのではとすら思えます。

　

そんな彼はデザイナーとして多くの名作を残していますが、その中でも代表作の一つとしてポピュラーなソファがこちら、SENATOR。

　

イージーチェア 、ロッキングチェア、ハイバックから3シートまでバリエーション豊かなシリーズで長きにわたり製作されたロングセラーですが、こちらは最近ではあまり見なくなってきた3シータータイプ。

　

流麗なシルエットと重厚感をも漂わせる品格がこのシリーズの特徴で、長時間を過ごすというソファ本来の姿を追い求めたことが、控えめな傾斜と気持ち高めの座面高、そしてしっかりと座る人の下支えをしてくれるスプリング内包クッションとフレームに設けられたスプリングの構成から伺い知ることができます。