Hans Olsenのチェア。
一見、このチェアはなんぞや?と思う方も多いことでしょう。もちろん、私もその一人でした。板が椅子の後ろについてます。
この板、まるで誰もが知る新幹線の座席についている簡易テーブルのように、持ち上げて水平に固定できる仕様になっております。
はたまた会議室に並べられたあのチェアのような、袖に書き物ができるように小さなテーブルがついている感じ。この椅子を1列に並べて前に座った人のこの部分を使う、ってことでしょうか。
え、そんなことある? と想像が膨んだところで、正しい使い方を見つけました。
こちらは前向きに腰掛けるいわゆるな座り方はもちろんですが、本来の使い方は背もたれにお腹をくっつけて、通常と逆方向に座ります。なんと、この背もたれは "お腹もたれ" にするんです。(お腹もたれって言葉があるのかは知りません。)
こうすることで、本来は後ろについたこのテーブルで書き物ができます。本も読めて、飲み物も置ける。サイドテーブルいらずな椅子なのです。
これだけで形状の理由に まあまあ の納得はするんですが、本当の使い方はまだありました。
なんとこれ、1脚では完結しない。このチェアを6台程度集めて、テーブルを突き合わせながら丸く並べます。そして出来上がった6枚のテーブル、6人揃って行うのはもちろん、ボードゲームだそうです。
なんとこれ、北欧ヴィンテージ版ゲーミングチェアでした。現代の近未来なゲーミングチェアと比べると若干原始的にも見えますが、なんとも発想のぶっ飛んだ1脚ですね。まさかそうやって使うとは。
このチェアは、King Frederik VII chairと名がついてます。
これは実際にいたデンマークの王様の名前なのですが、時の王様 "フレデリック7世"は、コペンハーゲンのあのお城で、このチェアによく似た椅子で逆方向で座っていた、という史実から名付けられたそうです。
実際に座っていた椅子は違うもので、なぜ逆向きに座っていたのかも真実は不明ですが、そこからヒントを得て名前に取り入れたそうで、安易にゲーミングチェアと名付けないところがおしゃれです。
いろんな機能が備わっているチェアでしたが、自宅で使うにはどこがふさわしいのか悩んでしまうところ。それこそ6台探し求めるのもまた一興です。ぜひこのユニークな椅子には、びびっとくる場所を見つけた方に出会って欲しいと願っております。
※レザーは張り替えを行なっておらず、ヴィンテージとなります。使用に問題ないレベルですが、お張り替えをご希望の際は別途お見積もり致しますのでお問い合わせくださいませ。
現在、
haluta karuizawa instock showroom にて展示または保管中です。